伊藤真知・エディター
「もう、私このパンツが気に入っちゃって。これで3本目なんだけど、やっぱり買うわ!」――先日、買い物をしていたときに隣の試着室から聞こえてきたのですが、思わずカーテンを開けて「わかります!」と言いたかったくらいに共感。帰り際、チラッと見えたそのパンツが真っ赤だったのにはビックリしましたが(残りの2本は地味色だったのでしょう……)、ともかく最近、私もパンツを買うときは“ここのこれ”というものをリピート買いすることが多くなりました。
人それぞれ体型に合う、合わないもあるので、こればっかりは試してみるしかないのですが……私にとってはもっとも信頼のおける「神パンツ」のひとつ。体型のまったく違う友人やお会いしたことのないユーザーの方からもとても評価が高く、手ごろなプライスを差し引いてもこれは名品!と自信を持っておすすめできるのがこの一本。もはや説明不要というくらい定番ですが、ユニクロの「スマートアンクルパンツ」です。
「ユニクロ」のスマートアンクルパンツ ¥3,990
もし“ユニクロで一生1つのアイテムしか着られない”としたら、確実にこの「スマートアンクルパンツ」か「エクストラファインメリノのセーター」で悩む……というくらい大好きなアイテム。前身の「EZYアンクルパンツ」を含めるとかなりの数を持っているのですが、意外にもこの無地の濃いグレーがなかったことに気づき、この冬もまた一本買い足してしまいました。
私が購入したのは「07 GRAY」という色。言うまでもなく万能なグレーですが、今年はトレンドカラーでもあるので、ちょっと洒落たムードが出せるのもいいところ。おなじみのワントーンコーデもいいのですが、ブラウンやベージュ、カーキといった“中間色”同士で楽しむグレーもとても素敵で、よく挑戦しています。
▲前回ご紹介した、ブラウンのチェック柄のコートと合わせて。膝下がまっすぐ見えるテーパードなので、コートを羽織っても脚がすらっと見えるのがうれしい。
▲淡いベージュのシャツの中にはブラウンのタートルを(vol.12でご紹介)。靴も黒っぽく見えますが、実はこげ茶。どちらも黒でももちろんOKですが、茶色のほうが少しやさしく女性らしさが増す気がします。
もうひとつおすすめなのが、赤やグリーンといった鮮やかな色との組み合わせ。11月号の表紙やファッションページにもあったように、今年は差し色として赤が気になっていて私もニットを買ったのですが、グレーのボトムなら黒ほど印象が強くなりすぎず、それでいて赤のインパクトにも飲みこまれず、ベストな相棒!
▲赤のニットもユニクロ(上のチェック柄のコートの中に着ていた黒のニットと色違い)。メンズの「カシミヤクルーネックセーター」でサイズはMです。
シワになりにくくきちんと見えする素材やセンタープレスなど、あくまできれいめなデザインだからこそ、強い色と合わせても品よく着こなせます。
▲後ろにもセンタープレス入り。ヒップポケットの位置も高く、脚長効果にひと役買ってくれています。
▲濃いグレーといい、形といい、メンズのスラックスのような雰囲気もあるので、オーバーサイズのジャケットやスニーカーといった“男子っぽい”カジュアルとも好相性。白を差してここでも女性らしさを意識。
そして前はファスナー&ホック仕様で、総ゴムのパンツより脱ぎ履きしやすいという利点も。つい食べ過ぎてもおなかがギュッと締めつけられることもなく、なんならこっそりファスナーを開けておけばいいというハナシ。何かと食べる機会も多い年末年始に、きちんと見えしつつのこのディテールはありがたい限り。外出先で、帰省先で、うっかり“全開”のままウロウロしないようにご注意を……(自戒をこめて)。ではまた~
*次回は12月19日公開予定です