【ベトナム】世界遺産、古都フエへ。

19-20世紀にかけて都として栄えたグエン王朝の栄華な歴史に思いを馳せて。

ベトナム中部にあるビーチリゾート、ダナンから車で2時間の所にある古都フエに行ってきました。

フエは空路でもホーチミンやハノイからも1時間半で行けますが、今回はダナン旅行と組み合わせて日帰り旅に！

フエは、19世紀から20世紀半ばまで約150年に渡りベトナムのグエン朝の都として栄えた古都。
ベトナムで初めて世界遺産に登録された場所でもあります。

遺跡系大好きなのですが、ネックになるのが子供たち。。笑笑
暑い、もう帰ろうの嵐になるのが目に見えているのでどうしても消極的になってしまいます。

が、今回は友達家族との旅！
友達と一緒なら楽しんでくれるはず！

ということで、ダナンから16人乗りマイクロバスをチャーターし、いざフエへ。
行きたい場所はあらかじめ下調べし、都度子供達の様子を見ながらドライバさんに回ってもらうことに。貸切だとこれができるからありがたいです。

フエ　ベトナム旅行 — 途中トイレ休憩に立ち寄ったガソリンスタンド。山並みが綺麗で水牛がたくさんいて、なんだか日本の原風景のような、懐かしく感じる光景。空気もややひんやり、涼しい！

車を走らせること約2時間、フエに到着。
想像していたより大きな街でびっくり。
早速王宮に向かいます。

ベトナム最後の王朝、グエン朝のフエ王宮はとにかく広大！
総面積は3.6平方キロメートル、周囲は2.5キロメートルにもなるそう。
立派なお堀に囲まれ、歴史を感じる荘厳な佇まい。

子供達の通うブリティッシュスクールにはハリーポッターのグリフィンドールやスリザリンのようにハウス（日本の学校の縦割り班的なもの）が四つあり、ハノイやサイゴンなど、ベトナムの都市の名前がついています。
息子たちのハウスはフエで、ずっとフエに来たがっていたので大喜び。
せっかくなので学校のHueハウスTシャツを着て写真を撮ろう！と着てきました。

フエ　Fue Vietnam ベトナム　ベトナム旅行 — 圧巻の回廊。鮮やかな朱色に見事な金色の装飾！みんなの写真スポットになっていました。

広々とした敷地に、かつての煌びやかなグエン王朝の暮らしを感じる建造物たち。

草が生い茂る王宮を歩きながらタイムスリップしたような気持ちになりました。

とにかく広く、真剣に見たら確実に丸一日かかりそうな広さ。
途中から足が疲れてきて折り返すことに。
宮殿の小部屋にちょいちょい売店がさりげなくあるので、ジュースやミロやら買って休憩したり。

子供たちも友達が一緒なのでおしゃべりしたり遊びながら見て回れ、雨季だったからか曇りで風が涼しく、とても気持ちいい中回れたのは幸運でした。

フエ　ベトナム旅行　子連れ旅 — 見事な門！そしてまるで修学旅行の引率の先生になったような気分の母たち。

次はグエン朝第12代皇帝カイディン帝（在位1916-25)の陵墓、カイディン帝廟へ。

王宮から20分ほど離れたトゥイバン村の森の中に佇んでいます。

森の中に忽然と現れる石の陵墓。
急勾配の階段を登ると、中国の兵馬俑を思わせる石像たちが整然と並んでいます。

ひっくり返って落ちそうな急な階段なので、高所恐怖症な私はドキドキしながら登りました。お子さん登る時は気をつけてあげて下さい。

よりによって子供たちがこの階段で誰が早く登れるか&降りれるか競争しだし、もうひやひやでした笑笑。

カイディン帝はフランスに擁立されたこともあり親仏で、自身の陵墓もバロック様式を取り入れて建築したそう。
新しいもの好きで無宗教だった帝の影響で、中国とフランスの影響を受けた折衷スタイルの陵となっています。

しかし建築に膨大な費用がかかり王宮の財政を逼迫し、カイディン帝の次の代でグエン朝が終焉を迎える一因になったと言われています。

中央にある啓成殿に入ると、それまでの石のモノトーンな色合いから一変、驚きの豪華絢爛な装飾が。

息を呑む華やかなモザイクタイルの装飾で、中国などアジア各地から集められたら美しい陶器や鮮やかな色の瓶が使われています。
とにかくゴージャス！圧倒されました。

圧倒されて外に出ると、穏やかなベトナムの山並みと優しい日差しが対照的でした。

建設のために当時税金が20%もあげられ国民からは批判を浴びたそうですが、ベトナムの王朝文化や歴史を残した素晴らしい遺産になったのも事実。

高台に立って景色を眺めながら、当時の権力者たちはどんな思いでこの山並みを見ていたのかな、としばし物想いに耽り、帰路へ。