【今月のお悩み】カラダの相性がよかった元彼が忘れられません
(長崎県・カステラ・38歳・家事手伝い/趣味:特になし)
☆辛酸なめ子さんの回答
☆みうらじゅんさんの回答
“筋肉質好き”を極めれば、 新たな恋のチャンスも!?
カステラさんのお悩みが、もし〝ふしだら”であるのならと、「ふしだら」の意味をちょっと調べてみました。「けじめがなく、だらしないこと」、「品行が悪いこと」ですって。10年前に別れた彼が「一番」で忘れられないカステラさんは、だらしなくはなく、品行もちっともお悪くない。言うなれば「一途」なわけですから、それに該当しません。安心してください。
でも、何をもって「ふしだら」と言うかは他者との比較であって、自ら「私はふしだら」と名乗ったほうが楽な場合もあると思うんです。そこをひとつクリアすると、次には「それと、どう付き合うか」というテーマが芽生えてきますね。頭の中で考えていてもOKだけど、いかに行動に移さないようにするか、とかね。
それには、「散らす」のがいいのでは? そう、盲腸を薬で散らすみたいにです。
じゃあ、何がふしだらを散らす薬になるか。ふしだら関連とは違うもの・ことに関心を向けるのはどうですか? 今のところ、カステラさんには趣味がないとのこと。そこで、提案なのですが、〝筋肉質好き〞を極めるというのはどうでしょう。
カステラさんが元彼のことを忘れられないのは、性格がいいとか顔が好みだとかいうことより、「一番筋肉質で素敵」だからですよね? そう、カステラさんはふしだらを「筋肉質な男性のカラダが好き」なのとお間違えになっているんじゃないですかね。
僕にはまったくわかりませんが、筋肉質といってもさまざまなタイプがあり、カステラさんのお好みを見定めてみるのがよいでしょう。おなかがバッタみたいに割れているタイプもいれば、肩から胸にかけてムキムキなタイプもいるでしょう。一度、インターネットで調べたり、ユーチューブを見たりして研究して、その結果を出してみてください。
そのうち、「筋肉質を語らせたらカステラさんの右に出る者はいない」と言われるようになるかもしれません。そんなふうにして、単なる好みが趣味となり、いつしか研究となって没頭。その成果が認められれば、人生は大きく変わる可能性があります。そうなれば、お悩みも吹き飛んでしまうんじゃないでしょうか。
そして、新型コロナウイルスの感染が少し落ち着いたらスポーツジムかボディビルジムに行くというのは、どうでしょう。そこは当然、筋肉質のカラダであふれているでしょう。研究対象に事欠かないだけでなく、元彼のカラダをはるかに上回る男性に出会えるかもしれない。その確率は街で見つけるよりかなり高い。
カステラさんは「何人かとお付き合いしたことがある」んですから、遠慮せずにこちらからアプローチしてください。それでカステラさんも自ら筋肉質となってカップルになれたら、欲求不満も一気に解消。新しい生活が待っていることでしょう。
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みうら・じゅん●イラストレーターなど。「マイブーム」「ゆるキャラ」ほか多くのブームを生む。近著に『みうらじゅんの松本清張ファンブック 清張地獄八景』(文春ムック)、『ひみつのダイアリー』(文春文庫)など
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しんさん・なめこ●漫画家、コラムニスト。巫女的な感性であらゆる事象を取材。近著は『タピオカミルクティーで死にかけた土曜日の午後 』『愛すべき音大生の生態』(ともにPHP研究所)など
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