2021年7月21日

代々受け継がれた“物語性”のある愛用品が詰まった、切り絵作家のバッグの中身を拝見！【働く女のバッグの中身】

世界各国で作品が展示され、切り絵文化を取り入れた日常使いできるジュエリーなどを発信している切り絵作家のTANTANさん。独自の“物語性”が感じられるかが選択基準というバッグの中身は、家族から受け継いだ品を愛用するなどサステナブルさが光ります。

切り絵作家、デザイナー　TANTANさん

たんたん●東洋英和女学院卒業後アメリカへ留学。New York Art Directors Club、京都デザイン協会主催「京都デザイン賞」で入選し国内外で活躍中。切り絵と紙と金箔で仕上げたジュエリー"KIRIE BIJOU"が話題

切り絵を身近に感じるアイテムを国内外で発信中

　ある時は南仏のお城。またある時は、百貨店やショップチャンネル。世界中さまざまな場所で、オリタンタルな切り絵文化を日常使いできるジュエリーなどで発信している、切り絵作家、デザイナーのTANTANさん。
「中学の時、消しゴムでハンコを作ったのが原点です。切り絵は独学で学び、語学留学で訪れたアメリカ生活でのコミュニケーションツールとして切り絵を見せたところ、興味をもたれ、帰国後、アート活動をスタートしました」

　グッチのバッグ（下）やコスメ入れ(③)は、お母さまから。お財布(⑭)や名刺ケース(⑰)やキーケース(⑯)などの革製品は、古美術研究家にして伝説のフレンチレストラン「クレッセント」創業者のおじいさまから譲られた品。
「代々受け継がれた物にこだわりはなく。でも使っているうちに母や祖父の思いみたいななごりが感じられて。私にとって『いかに物語性があるか』が、持ち物を選ぶ基準になりました」

　そんなシックな愛用品の中で異彩を放つスヌーピーの手帳(⑥)。ここにも、独自の物語性が存在している。
「スヌーピーは、可愛いだけでなくアイロニック。深イイ名言がたくさんあり人生観がちりばめられているのが好き」

　アーティスト活動をスタートして約20年。洗練された切り絵の美しさが認められ、現在、シンガポールやNYで作品が展示されているほか、西武池袋本店でポップアップストアを開催（7月13日に終了）するなど、今年は広く羽ばたく年になりそう。

　「海外からのオファーは、招待制SNSのClubhouseで知り合った関係者からお声をかけていただくこともあって」という今どきな出会い方も。
「コロナ禍で自由に行き来できないぶん、海外への思いが熱くなっていて!　アートに触れるのが自然なヨーロッパで、日本古来の切り絵から生まれたアイテムを、多くのかたに知っていただくのが、私の夢です」

持ち物基準は物語性! サステナブルな新旧アイテム

▲TANTANさんのバッグ
お母さまから譲られたグッチのヴィンテージ・ジャッキー・バッグ。「見た目はコンパクトに見えますが、驚くほどの量の荷物が入って便利! 使い込むほどに味わい深くなるのも魅力です」。
縦20×横33×マチ5㎝

※バッグのサイズは編集部で計測したものです

TANTANさんのバッグの中身はこれ！

▼ 詳しくチェック！

①マスク。「元気になれる"太陽モチーフ"をSNSにアップしたら1000近くのいいね! が集まって。気をよくしてトートバッグやマスクを作ってみました(笑)。このマスクは非売品で、自分用として愛用中」

②ティッシュケース

③コスメ入れ。「ジッパーで仕分けができて、さくさく収納できるので重宝しています。花柄刺繡の可愛らしさも気に入っていて」

④ガラス工房、ケミーズラボのガラスペンとペン置き

⑤小物入れ

⑥スヌーピーの手帳。「"意外"とよく言われますが(笑)。毎年スヌーピーの手帳を愛用しています」

⑦定規
⑧インク
⑨鶴のハサミ

⑩ペンケースとペン類

⑪オルファのカッターと下敷き
⑫特殊用紙見本。「この用紙を見せれば、紙から作る私のジュエリーのイメージや、紙の強度も伝わりやすいので、持ち歩くようにしています」

⑬メモ帳。「おもしろい素材を見つけたり、覚えておきたいことなどをメモとして残します」

⑭長財布。「祖父から母に、母から私に譲られたお財布です。平たいので、中身がスマートに収納できる点が気に入っています」

⑮コインケース

⑯キーケース。「キーは2個しか持たないので、コンパクトなサイズのこのキーケースがちょうどいいんです」

⑰名刺ケース

【Marisol 2021年7月号掲載】撮影／草間智博（TENT）　取材・文／中村麻美

▼働く女のバッグの中身

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