アラフォーケビ子の婚活ファッションを追求する前に、「過去のダメ出し」を行う。文字でもその駄目さを認識し意識改革を促す大事なプロセスである。過去、デート、会社、コンパなどで男性から物言いがついたコーディネートをまとめる。
・黒いVが深めのニットに黒いタイトスカートにイタリア製網タイツ(お気に入りコーデ)
→「本当に会社員ですか?」
・黒髪に強いパーマ
→陰のあだ名は黒ライオン丸
・黒髪パーマに赤い金ボタンジャケット
→陰のあだ名は落合信子
・ラメスカートワンピ(ドッキングワンピの流行時)
→「まじでそれで仕事してたの?」
・ひょう柄レギンス
→「ひょうが来たと思ったらケビ子さんでしたか」
・直径5センチのコインネックレス、ゴールドイヤリング、ほとんどの指に指輪
→「まぶしい!」
・約20センチ厚底サンダル(行進でしか歩けない)
→「君とは一緒に歩けない」
・ムートンコートにムートンブーツ
→「エスキモーかよ!ここ東京だよ!」
・犬の耳と鼻と口が付いたニット帽。犬の耳があごまで垂れ下がるデザイン(店頭で私を呼んでいた犬)
→「それ本気なの?」
・デニムオーバーオールにおでこ靴(爪先に鉄板が入ったマーチン)
→「おしゃれな工事中だね」
振返ってみると我ながらお嫁さんにしたい要素皆無である。デートで行進されても、エスキモーや黒ライオン丸が待ち合わせに現れても困惑するだろう。
ファッションにはもちろん興味はあったし、雑誌もたくさん読んでいた方だったと思っている。エッジーな格好をしてきたつもりはないが、どこかで個性的な自分が好きだという気持ちがあったことは否定しない。一方でニッチにウケるほどの個性もない。婚姻実績が出ていないのがひとつの真実である。
アラフォーとなり、婚活で成果を出すことを考えると装いに強いこだわりがあるのかと聞かれたらもう「ない」と即答できる。「ありのままのケビ子を愛してプリーズ」と叫ぶにはいささか月日が経ちすぎていたようだ。
アラフォー婚活を実践した我が身としては出会いの場では次につながることを前提とした「男性ウケ」を優先させるべきだとやっとこさっとこ理解できたのである。それだけ見た目の印象は良くも悪くも次のアクションに大きく影響を及ぼす。実体験から断言しよう。
43歳で(やっと)結婚。
仕事で培ったフットワークと屁理屈と知恵をフル活用してゴールイン。奴さん(夫)は夢見る世話焼きロマンチスト。Instagram(@kbandkbandkb)