ここでアラフォー婚活ファッションの「男性ウケ」を定義する。
→男女の出会いの場や交際初期のフェーズにおいて好感度が高く、「なんか良さそう、もっと知りたい」と思わせるニュートラルな服装の総称。服装のイメージでジャッジや偏見を持たれるのを避け、好感度高いながらも無難かつ適正な服装により、服装よりもお互いの内面や個性に注意が向く副次効果も期待できる。
ふむ。
そう自分で定義づけると、出会いの場に迷彩パンツ、は出てこないワケか。逆を考えてみると、男性も出会いの場で奇抜なファッションだとそこばかり目がいってしまうし、なんか合わなそうだと外見で判断してしまうことも多い。考えてみると服装から受け取るメタ情報が想像以上に多いということがわかる。関係が親密になり、ちょっとやそっとじゃ嫌われないぜ!という信頼関係が築けたらハイレグでも迷彩柄でもなんなら迷彩柄のハイレグでも好きな恰好をすれば良いのだ。
翻って「女性ウケ」は友達とお茶する時に盛り上がれるインなアイテムだろう。やはり流行りは着たいしファッショントークは楽しいもんだ。したがって流行アイテムは女子会で楽しめば良いとしよう。
男性との出会いの場をひとつのオケージョンと捉えて服装を選ぶ意識になればなんとかクリアできそうだ。このオケージョン発想により、ある程度の制服化が合理的だと思いついた。「男性ウケ」と「女性ウケ」について自分なりの定義を作り、正解を模索していくことで頭の体操ができた。
はて、「男性ウケ」と一言で言ってみるとなんとなくイメージできるいわゆる女子アナファッションのあれこれ。
しかし吾輩はアラフォーである。女子アナ定年30歳説というデマがネットで飛び交ったように我々が思い描く女子アナのその姿は20代~いいとこアラサ―が関の山。アラフォーの女子アナというのは新人アナウンサー密着番組などで、ダークスーツに身を包み、厳しい研修指導を行うその雄々しき勇姿、または夜のニュース番組で知的に番組を仕切るアンカーの存在、または「なるほどザワールド」時代の楠田枝里子さんであろう。管理者、アンカー、楠田枝里子ですっ!この3択か。竹下景子さんにアドバイスをもらいたいくらいだ。
冗談はさておき、そうなると「男ウケするアラフォーの女子アナファッション」の定義づけがケビ子では整理できない。従って女子アナファッションはこの際研究対象外としよう。
女子アナファッション研究を早々に諦め、以下2つを実施した。
①周囲の男衆にヒアリングを実施
②男ウケが良いアラフォー女性のファッション解析
なんでも自分で決めてきたケビ子だけど、当時は結婚の実績を出せていない。専門家や実績を出している人に意見やコンサルをお願いし、いささか疑問に思っても愚直に実行することで多少の光を見たい。ここでいう専門家とはずばり男、実績を出している人とは男ウケが良い女性の知人のことである。
周囲の男衆には「LINEへの返信、ファッション、メイク、言動などなど」生まれ変わった気持ちでプライドも恥もなく部下、同僚、先輩、上司、友人に聞きまくった。年齢層で言うと20代半ば~50代半ばの数十名の猛者である。たくさん働きたくさん稼ぎ遊ぶ。そして忙しいながらコンパが大好き。自分が狙いたい層にいるエネルギッシュな男衆の意見はプレシャスである。
こうした男衆の意見によりそれまでの簡潔でスピード重視のLINEトークから、綿菓子のような甘くふわふわした返答でトークを引き伸ばしお誘いにつなげる方法、などは自分の想像を超えた広大な世界の入り口が見えた。インスタでは過去に「好きな乳首の色」まで男衆とのトーク模様を展開し、フォロワーが減ったこともある。
男衆へのヒアリングや会話でものすごく印象に残るエピソードがある。
男衆の一人、名前を仮にLBとしよう。美木良介に似ているからロングブレスのLB。そのLBに彼女が出来た。コンパが大好きで私の記憶が確かなら毎週行っていたのではないか?というLB。「同じ職業でも「松竹梅」があるんですよ」と男性から圧倒的に人気職種の女性も条件によりランクが違うことを教えてくれた。常に彼女がいるLBだがあっちにふらふら、こっちにふらふらしているため最終的にはフラれてバンザイで終わる、辛酸なめ男である。
そのLBが写真を見せてくれた。10人くらいの団体で出かけた際の写真である。背景の詳細は失念した。そもそもLBの私生活に興味はない。しかし鮮明に覚えているのは彼の言葉。
「やっぱ、集合写真の印象って大事ですよ。集団の中でさわやか!に見えるってのは男は好きだし、自慢ですよ。」
出来立ての彼女をサムズアップしてこう自慢したのだ。確かに写真で微笑むLBの彼女は爽やかであった。何を着ていたかまでは覚えてないが白っぽい色で清潔感を感じ、髪の毛もアップにまとめて場の雰囲気に合っている。
なるほど?集合写真でさわやかな彼女か。つまり団体の中にいて清潔感を感じるってことかな。なんかわかるな。お父さんが娘の集合写真を会社の同僚に見せて「これ、うちの娘。最近生意気になってきてさ~」といいながら「え?これが娘さん?すごいいい感じじゃないですか!モテそうですね~」なんて回答を欲しがるあれだ。娘一人が写った写真だと見た当人の好みが出やすく反応が難しい場合がある。夫が妻の集合写真を、というバージョンもあるだろう。ここで過去にダメだしされた服装を集合写真にあてはめてみる。エスキモー、黒ライオン丸、信子、犬の帽子、確かにこの娘が集合写真に写っていたらお父さんは同僚に写真を見せはしない!「最近生意気になってきてさ~」「いや~、あ、コーヒー買うんでドロンします!」となるのが見える。
やはり、男性とは「俺の女ってイケてるんだよ~」とさりげなく自慢したい、という生き物なのかもしれない。この集合写真の例は「お嫁さんにしたい女優」さながら好印象は持つけれど何を着ていたのかはまったく思い出せない。明るく爽やかだった、という印象が残っているに過ぎない。
まさにこれだ。ここに一つ目指すべきイメージの具体が見えた。
43歳で(やっと)結婚。
仕事で培ったフットワークと屁理屈と知恵をフル活用してゴールイン。奴さん(夫)は夢見る世話焼きロマンチスト。Instagram(@kbandkbandkb)