じつは今回、紹介する牧野あおい先生の大ヒット作『さよならミニスカート』のヒロイン・神山仁那(かみやまにな)もスラックス姿で学校に通っている女の子です。ショートカットで、不愛想で、一見、男の子みたいな雰囲気なんですが、彼女がそんな姿をしているのは、あるトラウマを抱え、過去を隠して生きているからなのでした。
その秘密とは、彼女が「PURE CLUB」というアイドルグループの不動のセンターとして活躍していた元アイドルだということ。雨宮花恋(あまみやかれん)という芸名のように、ミニスカートのよく似合う可憐な女の子でした。ところがあるとき、握手会であぶないファンに斬りつけられ、心と体に大きな傷を負い、芸能界を引退。襲ってきた犯人もつかまっていないことから、元アイドルということを隠し、スラックス姿のマスキュリンな女子に姿を変えて、知らない町で学校生活を送ることになったのでした。…