<第1位>「夫と知人女性の密会を見過ごせない!」
●お悩み
旦那は、昔からモテていました。職場結婚だったので、旦那に気がある女子社員のことを私は知っています。最近、その彼女と旦那がお酒を飲んだりランチをしたりしています。そのことが「気に入らない」と伝えたら裏目に出て、私の嫉妬を恐れた旦那は、隠れて彼女と会うように。とはいえ、私は旦那と別れるつもりはありません。どうすればいいでしょうか。
(福岡県・ふく・42歳・専業主婦/趣味:フラワーアレンジ、ガーデニング、スポーツ観戦など)
☆辛酸なめ子さんの回答
ショップ店員は万引防止の意味もあって客に声かけをすると聞きます。旦那さんが会っている女性が知人なら、久しぶりにフレンドリーなメールを送ってもいいかもしれません。罪悪感がある人なら、深い関係まではいたらなそうです。
☆みうらじゅんさんの回答
パジャマを新調してあげては? 旦那さんは家に戻ってくるはず…です
モテ男って、口説き上手というのとも違うんでしょうね。モテようと努力をしなくても、なぜか女性に好かれてしまう。それが旦那さんということでしょうか? だから、「モテるの、やめて」と言ったところで治るわけがありませんよね。ま、それに人に好かれて、悪い気はしないですしね。
ふくさんもそんな旦那さんの「モテる」ところに惹かれたんでしょうか? それで、ライバルたちを押しのけて結婚できたわけですから、すごくいい気分だったと思うんです。その時の気持ちはもう、お忘れですか? 旦那さんが、女子社員と一緒にお酒を飲んだりランチを食べたりするのは、おそらくふくさんに今、モテていないからなのでは? それどころか「気に入らない」と言われてしまったんですから、そりゃあ、いい気分にさせてくれる女子社員のほうに行きたくなるかもしれません。モテ男の困ったところはそこですよね。いつだって誰かにモテていたいんですよ。ここはかまってあげましょうよ。 …
<第2位>「このまま『ときめかない人生』でいいのでしょうか? 」
●お悩み
恋愛について。結婚してから、ときめきをなくしました。 夫に、というだけでなく、テレビドラマを見ていても。 以前は、青春や恋愛ドラマをドキドキしながら見ていましたが、今はそんな感情もなくなってしまって。 ずっとこのまま、恋愛ものに心が動かない人生になるのでしょうか。 「年を取るって、悲しいな」と思ってしまいます。
(東京都・ぽこ・36歳・会社員/ 趣味:ショッピング、ママ友と子供と一緒の食事会、執筆活動)
☆辛酸なめ子さんの回答
年を重ねると、ただかっこよくてキラキラしている男子よりも、優しい男性にときめく傾向にあるようです。親切といっても「ここに段差ありますよ!」と大声で言われたり、年寄り扱いされると途端に萎えてしまいますが…… 。
☆みうらじゅんさんの回答
ときめかないのは、平穏で幸せな証拠。悲しむことではないような気がしますが……
まずは、今回から皆さんの趣味も書いていただけるようになって、こちらとしても、より具体的にコメントできるのではないか、と思っております。
さて、ぽこさん。「ときめきをなくしてしまった」ことが残念で、年を取ることを悲しんでおられるのですね。結婚されてどれくらいになるのかわかりませんが、旦那さん以外との恋愛にときめかなくなったのであれば、けっこうなことじゃないですか。そうじゃなく、特に旦那にときめかないんですかね?
うーん、そもそも恋愛って、ノイローゼの一種ですから。フツーは治っちゃうんですよね。こじらせでもしないかぎりは。でも、まだときめいていたいのであれば、それなりの努力をしなければなりません。旦那の前で今さら、おしゃれをしたり、可愛く見られる仕草をしたりして。そんなぽこさんに旦那さんはどうしたのかと思うでしょうが、いずれ旦那のほうもときめきを蘇らせ、優しくしてくれ、甘い言葉をささやいてくれる。そんな旦那さんにぽこさんはときめく……まさに、ときめきのループです。…
<第3位>「私、ひとりが好きなんです。 今後のために、人とつながるべき?」
●お悩み
40を過ぎて友達と疎遠になり、ひとりでいるのが平気になってしまいました。もともと人付き合いが苦手なのでラクだけど、 「50過ぎると寂しくなる」と言われて……。どうすればいのでしょう。 知り合いとは、イヤでも無理やり会って、つなげておくべきでしょうか?
(神奈川県・まいまい・43歳・会社員)
☆辛酸なめ子さんの回答
「50過ぎたら寂しくなる」と自分に言い聞かせるとそんな現実を引き寄せてしまいそうです。 友達に囲まれている自分をイメージしてみてください。また、友達代わりにSNSで人々とつながったりAIと会話するのも有効です
☆みうらじゅんさんの回答
人をつなぎとめるには、 モノ&心地いい言葉が必要では?
今、まいまいさんはひとりの時間を謳歌していらっしゃるんですよね ? もともと人付き合いが苦手で、ひとりのほうがラクだと。その気持ち、わからなくはありません。でも、なぜ、「 50過ぎると寂しくなる」んでしょう。
話の流れからすると、「 50過ぎるともっとラクになる」のほうが自然な気がしますが。どうして 10年後に突然寂しくなるのか、謎です。
まいまいさんに、そう教えてくれた人は、“死期”のことを考えているんでしょうか。でも、今は「人生100年」 と言われる時代です。 50歳なんてまだ半分。僕のまわりにも、その年齢で寂しくしおれている人なんて、見当たらないですけど。…
<第4位>「カラダの相性がよかった元彼が忘れられません」
●お悩み
10年前に別れた彼のことが、忘れられません。その後、何人かとお付き合いしましたが、彼のカラダが一番筋肉質で素敵でしたし、相性もよかった。彼以上の男性が現れるとは思えません。正直、欲求不満ですが、こんな私、ふしだらでしょうか。
(長崎県・カステラ・38歳・家事手伝い/趣味:特になし)
☆辛酸なめ子さんの回答
筋肉質だった10年前の元カレ……魅力的ですが果たしてアラフォーの体力でバキバキの筋肉を受け止めきれるのかどうか微妙です。同じく年を経た、ほどよく脂の乗った体のほうが柔らかく包み込んで癒してくれるような……。
☆みうらじゅんさんの回答
“筋肉質好き”を極めれば、 新たな恋のチャンスも!?
カステラさんのお悩みが、もし〝ふしだら”であるのならと、「ふしだら」の意味をちょっと調べてみました。「けじめがなく、だらしないこと」、「品行が悪いこと」ですって。10年前に別れた彼が「一番」で忘れられないカステラさんは、だらしなくはなく、品行もちっともお悪くない。言うなれば「一途」なわけですから、それに該当しません。安心してください。
でも、何をもって「ふしだら」と言うかは他者との比較であって、自ら「私はふしだら」と名乗ったほうが楽な場合もあると思うんです。そこをひとつクリアすると、次には「それと、どう付き合うか」というテーマが芽生えてきますね。頭の中で考えていてもOKだけど、いかに行動に移さないようにするか、とかね。 …
<第5位>「どんな女性が、真の意味の「勝ち組」なのでしょう?」
●お悩み
素敵に歳を重ねるために、イメージをもって生活したいです。ずばり、どんな女性が真の意味の「勝ち組」なのでしょう?有閑マダムか、美魔女か、女社長か、ロハス奥さまか。でも、「勝ち組」とか言っている時点で私は「負け組」か……(笑)。
(大阪府・こなもん・37歳・会社員/趣味:娘とのお出かけ、カフェに行くこと、ネイルマッサージ)
☆辛酸なめ子さんの回答
二番手扱いに耐えられず、王室から離脱して不平不満だらけの暴露本にかかわったり、米国では米大統領選での投票を呼びかけ炎上と、やりたい放題のメーガン妃は「勝ち組」の成れの果て……。勝ち負けを気にせず穏やかに生きたいです
☆みうらじゅんさんの回答
最期に「あー、楽しかった!」 と言えれば、人生大勝ちです
僕は、前から「歳を重ねる」という表現がいけないと思ってるんです。それは「経験を重ねる」というような、何かいい方向に向かってるんじゃないか感が出てしまうからです。
でも、実際には歳は「取る」もので、当然、人間も万物流転のルールには逆らえません。つまり、こなもんさんにかぎらず、すべての人が平等に歳を取る=理想の自分がトーンダウンするわけで、そこに「勝ち」も「負け」も存在しません。
こなもんさんが「勝ち組」としてイメージしている女性たちは、お金とか名誉とかを持っている人、立場のある人ということのようですが、そうした立場も、いつ逆転するかわかりません。特にこのご時世、会社が倒産するかもしれないですし、その立場になってみないとわからない悩みもあるでしょう。 …
<第6位>「もしかして嫌われている?話をしているとよく途中で遮られます」
●お悩み
話をしていると、人によく遮られます。不快だし、失礼だと思うし、とてもストレスを感じます。また、つまらないマウンティングは昔からよくされ、基本、「負けるが勝ち」の姿勢でいますが、たまに疲れます。私は人に好かれていないということ?鼻につくタイプなのだとしたら、脱したいです。
(埼玉県・マミ・46歳・派遣/趣味:能、謡、ダンス、チーズとワイン)
☆辛酸なめ子さんの回答
話を遮られたりマウンティングされがちな相談者さんは、ご自身の発する雰囲気やオーラが潜在的に相手を刺激して対抗心を抱かせてしまうのかもしれません。メイクや服装から攻撃的な要素をなくすのも効果ありそうです。
☆みうらじゅんさんの回答
必要なのは話のテンポとネタ。 自分の“キャラ立て”を目ざしてみては?
まず、まわりの人がマミさんに意地悪をして話を遮ってくるなら、そんな人たちと付き合うのはやめたいですよね。我慢してても、ストレスをためるだけです。
一方、特に人間関係が悪いわけではないのに話を遮られているなら、その原因はまわりと話のテンポが合わないのかもしれません。
僕の知り合いにも、よく話を遮られちゃう人がいるんですが、原因はハッキリしていて、しゃべり方がスローなんです。話がリズミカルに進まないもので、「昨日は、朝起きて○○をして、夕方には……」と終わりが一向に見えない。だから、聞いている人はちょっとイラついてきて遮らざるをえないんです。…
<第7位>「母が暗に「婚活」をすすめてくるのにイライラします」
●お悩み
姉も私も独身。最近、母がやたら「婚活」の記事をスクラップして、私の目のとまるところにわざとらしく置いてくるので、イライラします。母としては、直接私たちに言うと気まずくなるので、スクラップ作戦に出たようなのですが。どうすれば、母親をあきらめさせることができるでしょうか。
(福岡県・こずえ・40歳・会社員)
☆辛酸なめ子さんの回答
婚活より終活……まさに自分がそんな感じで、母を看取り祖母のケアをして次は父の介護という……でもそれはそれで充実感あります。相談者さんのご両親にも、娘と仲よく暮らせていることだけで幸せだと実感してほしいですよね。
☆みうらじゅんさんの回答
とりあえず、 大画面テレビを買いませんか?
一番スッキリするのは、まず、こずえさんが家を出てひとり暮らしをすることなんじゃないでしょうか。そうすれば、スクラップ帳はこずえさんの視界に入らないわけですから。ただ、そうするとお姉さんひとりが、矢面に立たされてしまうでしょうねぇ。ううむ。
これは、お母さんと同年代である僕の推測ですけど、お母さんは別にいやみったらしくスクラップ帳を置いているわけではなく、ただ娘たちとの共通の話題が欲しいだけなんじゃないでしょうかね。 。…
<第8位>「美食家の夫。作った料理にケチをつけてくるのが許せない!」
●お悩み
夫は究極の食いしん坊ですが、料理はまったくしません。 私も料理が嫌いで、毎日の夕飯作りにはストレスを感じています。 夫は私が作ったものに「うわっ、塩辛い!」などと必ずケチをつけます。 私が買ってきたスイーツにも「うわっ、甘っ!」と顔をしかめたり。 それでいて、どれも完食するのですが……。 どうすれば黙って食べさせることができるでしょうか?
(福岡県・ゆみん・46歳・会社員)
☆辛酸なめ子さんの回答
☆みうらじゅんさんの回答
言葉も出ないほどまずいものを作るか、心をこめて作るか。僕のオススメは……
これは素朴な疑問なのですが、究極の食いしん坊さんと料理嫌いさんは、どうして結婚なさったのでしょう。交際中にそのような会話はなさらなかったのですか ? 「食の好み」の違いが離婚の理由になったりすることもあるようですから。結婚前はダンナさんも、 恋は盲目どころか味覚も鈍っていた ? まあ、過去を振り返ってもしょうがないですね。今、どうしたらいいか。
ゆみんさんは料理が嫌い。なのに、一生懸命、ダンナさんの体のことを考え、ストレスを感じながらも毎日、頑張って夕食を作っている。エライです。 なのに、ダンナさんはいちいちケチをつけるわけですから、腹が立って当然です。フツーだったら「それなら食べなくていい ! 」と言い捨て、家を飛び出すところでしょう。…
<第9位>「年下の人のタメ口が許せません」
●お悩み
今暮らしている地域の特性なのかどうかわかりませんが、どう見ても私より年下なのに、平気でタメ口をきく人ばかり。なぜ、「です・ます」が使えないのか、謎です。この土地で、少しでも快適に暮らしていくにはどうすればよいでしょう?
(石川県・くらら・40歳・主婦)
☆辛酸なめ子さんの回答
自然にタメ口になる人は帰国子女のケースが多く、羨望や嫉妬からいらだちが増幅されるのかもしれません。「もしかして帰国子女ですか?」と確認してみて、理由を聞かれたら「タメ口だから」と言って相手に気づかせるのも一案です。
☆みうらじゅんさんの回答
むだな抵抗はやめ、 目には目を、タメ口にはタメ口を
以前、仕事を通じて知り合った、明らかに僕より20歳くらい年下の人も、タメ口しかきけない人でした。だから仲間内では、彼のことを「タメ口」とあだ名で呼んでいたんですが、「なぜ、タメ口しかきけないのか」を一度、聞いてみようということになって、勇気を出して問いただしたんですよ。そうしたら、返ってきた答えが「ごめん。敬語がようわからへんのや。すまんなー」って、やっぱりタメ口で(笑)。どうやら彼は、もともと敬語を使う習慣がなかったようなんです。家庭環境なのか、それとも、大人になっても敬語を使えないということは、彼が生まれ育ってきた社会の中に尊敬語や丁寧語が存在しなかったのかわかりませんが。…
<第10位>「同業者の夫の活躍が、嬉しい反面モヤモヤします」
●お悩み
夫は同業者。出世し、いろいろ賞を取って本まで出して。当然、収入も夫のほうが断然、多い。うれしいけど、なんか悔しいのはどうして? 子育てしながら仕事を続け、私もそれなりに、社会的にも評価されているのに。なぜ、モヤモヤするのでしょう? 解消法はありますか?
(東京都・みと・44歳・会社員)
☆辛酸なめ子さんの回答
同業者だと気になってしまうお気持ちわかります。仕事先だったりファン層がかぶってなければいいのですが、もし重なっているなら、全然別の世界で人脈を広げられれば余裕をもてそうです。でも夫の出世は経済的にはうれしいですよね……。
☆みうらじゅんさんの回答
まずは、旦那さんの才能を認める。それが嫉妬克服の第一歩のような気がします
「モヤモヤ」の正体は、ズバリ旦那さんへの嫉妬ですね。おそらく、みとさんご自身もそのことに気づいていらっしゃる。そんな自分がかっこ悪くて、モヤモヤしていらっしゃるのかもしれませんね。
嫉妬は当然、他者との比較から生まれるものですが、それは人間の最大の煩悩です。ただ、これは僕の想像ですけど、みとさんは生まれついての負けず嫌いというか、嫉妬を糧にして勉強も仕事もがんばって、「社会的にも評価されている」今の地位を築いてこられたのだと思うんです。それはそれで、悪いことではなく、それが向いていたということになるでしょう。…
2020年1月1日~11月30日集計
▼回答者
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みうら・じゅん●イラストレーターなど。「マイブーム」「ゆるキャラ」ほか多くのブームを生む。近著に『みうらじゅんの松本清張ファンブック 清張地獄八景』(文春ムック)、『ひみつのダイアリー』(文春文庫)など
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しんさん・なめこ●漫画家、コラムニスト。巫女的な感性であらゆる事象を取材。近著は『タピオカミルクティーで死にかけた土曜日の午後 』『愛すべき音大生の生態』(ともにPHP研究所)など
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