再びの独り身。気づけばお惣菜にカップラーメン、冷凍食品で生き延びる日々…【小説・じゃない側の女 番外編~汗が止まらない側の女 Vol.3】

2018年10月1日
【連載第3回】好む好まざるにかかわらず「じゃない側」からはそう簡単に抜け出せない。すべてのアラフォー女性に送るWEB連載小説の番外編『汗が止まらない側の女(Side真木)』
深夜にカップラーメン
版権:ten_w/Shutterstock.com
「で? 真木、なんか治療したりするの?」

「いろいろ調べてはみた」

「どうしろって?」

「まあ最初に言われる対策はストレス減らせとか、過度なカフェイン減らせ、なわけよね。でも働いている以上ストレスなんて自分の裁量で、さほど減らせるわけでもないし、大好きなコーヒーまで取り上げられたらもっとストレス溜まっちゃうから、減らせないわけ」

「毎日どれくらい飲んでる?」

「少ない時で3~4杯。多い時は5~6杯」

「ちょっと待って。真木って、肌はすごいきれいじゃない?」

「肌『は』、って限定しないでくれていいけど」

「透明感あって瑞々しいし、ツヤもあって柔らかそう。女のあたしでも思わず触れたくなるっていうか」

「理沙に褒められなれてないから、怖いんだけど、一応お礼を言っておく。ありがとう」

「でもカフェインをそれだけ摂ってるってことは…その分ビタミンしっかり摂るとか、夜は何時までしか食べないとか、何時までには寝るとか、食生活や生活スタイルで何か心がけてることがあるの?」

心がけ? ……無い。
これがまた全く無い。包み隠さず、無い。

誠にお恥ずかしい話だけれど、心がけて無さ過ぎな自分を、最近やっとまずいなと真剣に思いはじめたところ。

離婚して再び独り身になってからは、栄養考えて毎日バランスよく野菜もたっぷり!なんてこと全く考えなくなり、簡単な惣菜をパパッと買ってきちゃうこともあるし、深夜にカップラーメンだけの日もあれば、冷凍食品チンの日も普通にある。24時にジャンクフード1袋空けることもあるし、帰宅して靴脱いでバッグ置いて服脱いだら、あまりの疲労でぼーっとテレビ観たまま床で寝ちゃって、寒さにぶるっと目が覚めたら3時過ぎ、なんてこともザラ。

「まじめに生活整えないと本当にまずいなって、最近怖くなってきたところ」

「真木、40半ばになってまだそんな生活してるの? はためにはいかにも素敵なライフスタイルを満喫していそうなキャリアビューティーが、内情かなりイタイね」

「ですよね」

「ちなみに昨日の夕飯、何食べた?」

「今仕事が山積みで、帰りがすごく遅いんだよね。だから家の近くのコンビニでししゃもと、枝豆とゆでたまごと、キャンディチーズとアーモンド小魚かな」

「その前の日は?」

「ししゃもと枝豆とゆでたまごとキャンディチーズとアーモンド小魚」

「その前の日は?」

「ほんと疲れ果てて帰ると、何食べよう♪なんて考える気力もわかないんだよね。ただお腹は空いてるから、何か食べないと!っていう生存欲求が、ギリギリ私に栄養を摂らせるといいますか」

「で、ししゃもと枝豆とゆでたまごとチーズとアーモンド小魚?」

「うん」

「連日?」

「ここ4日くらいね」

「馬鹿なの?」

「さすがにちょっと気持ち悪くなってきたよね……」

「知ってる? 3日前に食べたものが、今日の真木の体に一番影響を与えてるっていう説があるの」

「ほんと?」

「もしほんとだとしたら、今日のあなたはししゃもパワーしか出ないわけ。そして明日も、あさっても、ししゃもパワーしか出せないってこと。食べるその瞬間、とりあえず目先の空腹を満たせばいいって話じゃなくて、今、自分が体に取り込んだ食べ物が、一体いつの自分に影響を及ぼすのかも考えてみて。今の栄養状態で、これ以上連日過酷な仕事してたら、真木の体、ほんとに持たないよ」

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